細部に職人の業が光るおでんを味わえる店「四季の味 文次郎」

大通とススキノの間にある「狸小路」。
一本の長い小路を西に進むと8丁目に現れる「太洋ビル」にあるのが、繊細な出汁の味わいを楽しむ関西おでんのお店「四季の味 文次郎」だ。

有名店で腕を磨いた店主の店

店主の安田さんは大阪でも有数の日本料理店で腕を磨き、当時よく通っていたおでん屋「四季おでん」に誘われそこの東京支店に勤めた後、その腕を買われ札幌店を任されることに。
しかし、四季おでんの札幌撤退が決まったことから独立。馴染みのお客さんもたくさんいる7年過ごした土地である札幌で、「四季の味 文次郎」を始めた。

丁寧に作られている出汁を味わおう

ベースの出汁は札幌のポピュラーな味とは違う、薄味ながらしっかりとした鶏ガラと昆布の味わいが広がる大阪のお出汁。良い味を出すために3日分を仕込み、寝かせたうえで更にひと手間加えて1日分を仕上げており、その1日分の出汁がなくなり次第閉店となる。
食材には下味を付け、出汁であたためてから一品ごとに器に盛りつけ、食材に合うトッピングや味付けをして提供しているため、出汁の味が一皿ごとに異なる。
繊細かつ味わい深い出汁の変化を楽しめるため、器の出汁は飲むのがオススメだ。

旬を感じられるおでんに舌鼓

22~23種のおでんの種類は季節に合わせて順次入れ替わっていく。そのときに一番美味しいものを提供しており、定番の大根も秋頃からメニューに加えている。
バターを添えたじゃがいも、北海道では珍しい明石産のものを使ったタコ、鴨ネギ、滋賀産の歯ごたえが特徴のこんにゃくなど、バラエティに富んだラインナップが並ぶ。
中でも人気なのは白菜の上にとろろを乗せ、胡麻を散らしたオリジナルメニューの「雪菜」。
また、秋の出始めの頃には大根が人気で、冬になるとたちやハマグリなど出汁をたくさん使うメニューもよくオーダーされるため出汁が早いうちになくなり閉店が早まることも多く、冬は特に予約や事前の電話を推奨しているとのこと。

“文次郎のおでん”にピッタリの日本酒

文次郎の日本酒は、季節ものや珍しいものを含めた銘柄をなくなり次第入れ替えつつ常時6種ほど取り揃えている。
豊富な知識を持つ酒屋さんに文次郎のおでんを実際に食べてもらい合う日本酒を紹介してもらっているため、おでんと日本酒の相性はバッチリだ。

出汁を使ったシメの逸品は格別

最後にいただくシメはご飯、うどん、ラーメンから選ぶことができる。
ご飯はたこ飯などその日によって変わり、出汁をかけたお茶漬けにすることも可能。
うどんは徳島の「半田めん」というひやむぎに近い細さの麺を使用しており、つるっといただけるのが特徴。
おでん屋として珍しいラーメンはオープン当時ランチ営業していた際に好評だった一品だ。もちもちの麺としっかりとしつつもしつこくないスープ、ボリュームのあるチャーシューと本格的な一杯となっている。

おまかせでもお好みでも

文次郎では好きなおでんをチョイスすることもできるが、2種のおまかせコースがあり、初めての場合は前菜(3種ほど)・おまかせおでん(3種)・シメのコースがおすすめ。

また、おでんのほかにお造りやおつまみにぴったりの一品ものも提供しており、常連のお客さんの中にはおつまみやお造りと日本酒をじっくり堪能した後、おでんをいくつかいただくといった楽しみ方をするひともいるのだとか。

事務所だった場所をイチから改装したというカウンター席のみの店内で、ぜひ「四季の味 文次郎」の絶品おでんを堪能してほしい。

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店舗情報


店名 四季の味 文次郎
住所 札幌市中央区南3条西8丁目 大洋ビル 2F
電話番号 011-281-6557

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