北海道食材に拘ったイタリアの郷土料理が味わえる店「Trattoria Semina(セミーナ)」

すべてにこだわり抜いた北イタリア料理を提供

2017年5月にオープンした「Trattoria Semina(セミーナ)」は、本場の味を取り入れたイタリアンだ。
シェフの田中さんは東京・札幌でイタリアンを学び、前菜からデザートまですべてひとりで提供できるようになったあとに、本場で今までの技術を「おさらい」するためにイタリアに向かった。
日本では南イタリアの料理を中心に学んでいたため、修行先は北イタリアを選んだ。ヴェネチアを州都とするヴェネト州の中ほどにある店に一年間勤め、周辺の店に積極的に足を運び、北イタリア料理と文化・風習を吸収し帰国。西8丁目に自身の店を構えた。

食材は可能な限り北海道産を使用し、仕入れ先も知り合いからの紹介や自ら吟味したものなど、厳選したもののみを使っている。
メニューは北イタリア料理がメインで、郷土料理を再現したものや、日本で学んだ技術を活かしたものが並ぶ。季節によってメニューに使う食材を変えるなど、旬も取り入れつつ、食材の持つ味を生かすためのひと手間や、イタリアの水に近づけるためににがりを加えてパスタを茹でるなど、日本で本場の味を再現するためのアイディアを加えており、Semina独自の一品がいただける。
パスタの種類は、料理の内容に合わせてイタリア産の乾麺か北海道産小麦の手打ち麺を使用。乾麺はさっぱりとした味に合うしっかりとした食感が、手打ち麺はもちもちとしており煮込み料理などに使われている。

北イタリアを堪能できる店

ワインの銘柄はイタリアのものがメイン。イタリアでは、州によって採れるぶどうの種類が決まっており、州外でそれを使ってワインを作ることが禁じられているため、地域に根差した味がある。Seminaでは、グラスでも産地の違うイタリアワインを取り扱っているため飲み比べが可能なのが特徴だ。イタリア以外だと少数北海道産のワインを用意しているが、雪まつりのシーズンを機に数を増やすことも検討しているとのこと。

また、料理やワイン以外でも北イタリアを楽しめる試みを実施している。それが「バーカロ」だ。バーカロとはヴェネチアに存在するシステムで、手でつまめるような小さいおつまみ(チケッティ)とグラスワイン(オンブラ)が提供されるという、ちょい飲みが楽しめる仕組みのこと。ヴェネチアではバーカロを行っている店が多く、田中さんも現地で何店舗もハシゴして楽しんだ経験があり、自身の店でもやりたいと考え、夏限定で店の一部をバーカロスタイルにした。料理は全品一律料金で、通常より少な目のグラスワインを用意。たくさんのひとにこのバーカロを体験してもらいたいという思いから、今後も機会を見て行っていきたいと考えているとのこと。

「Smina(セミーナ)」とはイタリア語で「種まき」という意味。以前同じ場所にあり、田中さんも勤めていたイタリアン「Sagra(サグラ)」は「村の収穫祭」を意味しており、村で実った食材を使った料理を楽しむ収穫祭を終えた後に種をまき、新たなものを実らせたいという思いが込められている。

「Trattoria Semina(セミーナ)」に足を運んでみれば、田中さんが日本とイタリアで培った技術を活かし実らせたイタリアンの虜になること間違いなし。ぜひ一度、味わってみては。

マップ

主なメニュー(一例)

フード

生ハムサラミの盛り合わせ 2,400円
滝川なかのふぁ~むの菜種オイルのアーリオオーリオペペロンチーノ 1,200円
白糠産蝦夷鹿のラグースパゲッティーニ 2,300円
恵庭産黒豚スペアリブのインパデッラ 2,000円
せたな村上農場の牛肉のグーラッシュ(フリウリ風煮込み) 2,600円
上士幌村上農場のきたあかりのロースト 700円

コース

Seminaコース
おまかせ前菜1品
前菜、パスタのカテゴリーからお好みのものを4品
メインを1品
メインに合わせる野菜料理を2品
テーブル単位でお選び下さい。
パン、ドルチェ、食後のお飲み物もコースに含まれます。
6,600円

ドリンク

グラスワイン(泡・白・赤) 800円~
ボトルワイン イタリア産、スロヴェニア産、北海道産スパークリング、白、オレンジ、ロゼ、赤 あり
店名 Trattoria Semina(セミーナ)
住所 札幌市中央区南1条西8丁目20-1 ライオンズマンション小六ビル 1F
電話番号 011-219-4649
営業時間 ランチ
金曜 12:00~14:30(L.O13:30)
土・日・祝 12:00~15:00(L.O13:00)
ディナー
月~金 17:00~22:00
土・日・祝 17:00~23:00(L.O21:30)
定休日 不定休
平均予算 ランチ:2,000円/ディナー:6,600円

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